- Tricks Of The Trade
- Last Second Of The Minute
- We Hold Each Other Up
- Blah Blah Lah Di Dah
- Say It Ain't So
- Angelica Maybe
- Sun Goes Down On Manor Road
- Long Time No See
- Popular Choice
- Give Us What We Want (And We'll Go Away)
- Someone Tell Me What To Think
- No-One Tells 'Em Like You Do
昔からのファンの人にも、一見さんにも、声を高らかにしてオススメしたい!
ワンダー・スタッフってやっぱりバンドだわと思い知った一作。前作Escape〜は、ワンダー・スタッフ”名義”だったと思う、実際。マイルスがソロで出すつもりだったのをバンド名義にした、云わば形だけのバンドだったんだと思う。でも今作は明らかに違う。メンバーから出る生き生きとした音の躍動感、力強さ、個性、バンドであることの強みが曲や音に出ていると思う。いっしょに長いこといるメンバーが集まってじゃなきゃ作り出せないもの。特に1のTrics〜、2のLast Second〜、4のBlah Blah〜、「んーーワンダー・スタッフだよね〜」となぜか知らない他人にも馴れ馴れしい言葉遣いをしたくなる。
私がいちばん気に入っているのは7のSun Goes Down On Manor Road。これと8のLong Time No Seeの曲の流れがたまらなく好きです。
今回ファンの人が気にしていたであろう、新加入のフィドル・エリカ嬢。彼女の演奏が特にフィーチャーされているのは6のAngelica Maybe。フィドルじゃなくてバイオリンという感じがした。フィドルとバイオリンが同じ楽器だというのはわかっているが、なんとも線が細い。私が初めてワンダースタッフを聞いたときCartoonBoyfriendやCircleSquareのマーティン・ベルのあのフィドルの力強さやそこはかとない哀愁みたいなのにすごく衝撃を受けた。マーティンのフィドルが主旋律を弾いている場合、その旋律が曲を引っ張っていたような気がする。しかしこのアルバムでのエリカ嬢のバイオリンはまだ思い切りが足りなくて曲の飾りにしか聞こえない、他の楽器に負けている。ミックスの仕方にもよるのでしょうが。正式メンバーではないエリカ嬢ですが、とっても美人だし、もっとバンドに打ち解けてくれるとサウンドに厚みが出るのではと、これからが期待されます。