アルジャーノンに花束を@本多劇場

アルジャーノンに花束を@本多劇場

劇団昴の、平田広明さん主演の「アルジャーノンに花束を」を観に行きました。
自分の知的障害のため家族から阻害されそれを克服すれば幸せになれると信じ手術と勉強に意欲を見せるチャーリー、手術を受け天才になって知性が飛躍的に向上するものの感情が伴わず苛立ちを見せるチャーリー、実験の結果知性が下降し再び子供のような振る舞いに戻ってしまったけどむしろ皆から愛されるチャーリー・・・、それぞれのチャーリーの立ち振る舞いの演じ分けが見事でした。
特に、唯一経験を共有したであろうアルジャーノンに対するチャーリーの最後のメッセージには精神と知性の均衡とかチャーリーの本来持つ優しさや愛情・慈しみ、そして無常観のようなものも同時に溢れているようで、無垢さに涙が止まりませんでした。
松谷彼哉さん演じる芸術肌で色っぽくて奔放な女性も彩りを添えインパクトがありました。
チャーリーには人手を解し2つの人生が与えられたようなものでそれぞれに幸不幸があったけど、1つしかない人生、ありのままの自分・人生がいいのかなぁと考えたりしました。そしてこうやって幸せや人生について思いに耽ることができるということも。